これはほくろ?それともがん?
ほくろは、良性の母斑細胞の集合体で、健康上の問題を引き起こすことはありません。
しかしほくろとよく似た見た目をした皮膚がん(悪性黒色腫や基底細胞がん)が存在し、「がんかもしれない」と心配なさる方が少なくありません。
皮膚がんの疑いが少しでもある場合には、早急な検査が必要です。どちらか分からないという場合には、不安なまま放置せず、当院にご相談ください。
皮膚がんとほくろ(ホクロ)の見分け方
ほくろは、円型または楕円形で左右対称、まわりの皮膚との境目がはっきりしている、色が均一である、直径はおおむね6mm以下、大きさはほとんど変化しないといった特徴を持ちます。
これに当てはまらない、以下のような特徴を持ったものについては、皮膚がん(悪性黒色腫・基底細胞がんなど)の可能性を考えて対応する必要があります。
- 形がいびつである、左右非対称である
- 境界が曖昧、ぼんやりしている
- 色ムラがある
- だんだんと大きくなる
- 直径が7mm以上
- かゆみや出血がある、ジュクジュクしている
皮膚がんの原因
皮膚がんの原因としてもっとも多いのが、紫外線の浴び過ぎです。
仕事・趣味などで紫外線を浴びる機会が多い・浴びる時間が長い人は、注意が必要です。日ごろからしっかりと紫外線対策をしましょう。
その他、放射線、ヒトパピローマウイルスの感染、ヒ素などの化学物質の曝露なども、皮膚がんの原因となります。
皮膚がんの種類と特徴
皮膚がんは、大きく以下の3つに分けられます。
悪性黒色腫(メラノーマ)
形がいびつで、色ムラがあり、時間と共に大きくなるという特徴を持ちます。
他の皮膚がんよりも進行が早く、早期発見の重要性がより高くなります。
基底細胞がん
光沢のあるしこり・赤い斑点として出現するケースが多くなります。潰瘍を形成することもあります。
進行は緩やかで、転移は稀ですが、進行すると周囲の組織へと浸潤します。
鱗状細胞がん
赤く硬いしこり、潰瘍などを伴うがんです。
進行のスピードは、悪性黒色腫よりは遅いものの、基底細胞がんよりは早くなります。また、転移の可能性があります。
皮膚がんのステージ
悪性黒色腫のステージは、以下のように進行します。
ステージ0
局所的かつ拡散していない状態です。
ステージ1
ステージ2
ステージ3
ステージ4
皮膚がんの検査方法
皮膚がんが疑われる場合には、以下のような検査が必要になります。
ダーモスコピー
強い光線を当てながら病変を拡大観察します。色素沈着の状況が詳しく観察でき、良性・悪性を見分けるのに役立ちます。
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生検
病変を切除し、顕微鏡で観察します。病変の一部を切除して調べる方法と、手術で病変全体を切除して調べる方法があります。
肉眼での観察やダーモスコピーを行っても皮膚がんの疑いが残る場合に実施します。 -
画像検査
転移の有無を調べる場合には、超音波・CT・MRI・PETなどの画像検査を行います。
その場合、他院を紹介いたします。 -
血液検査
腫瘍マーカーの値を調べるため、補助的に血液検査を行うことがあります。
皮膚がんの治療方法
転移のない初期の皮膚がんであれば、手術による完治が期待できます。
しかし、皮膚がんの進行・大きさ、部位、転移の状況、患者様の年齢・身体の状態などによって、他の治療法を選択したり、手術と組み合わせたりすることがあります。
手術以外の治療法には、レーザー治療、液体窒素冷凍凝固法、光力学的療法、放射線治療、抗がん剤治療などがあります。
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皮膚がんは早期治療が重要です
先述の通り、転移のない初期の皮膚がんであれば、完治も期待できます。一方で、進行するとそれだけ治療が難しくなり、お身体への負担も大きくなります。
ほくろだと確信が持てない場合、あるいはほくろとは似ていないけれど皮膚に異常が見られる場合には、放置せず、お早目に当院にご相談ください。
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監修医師紹介
院長
花岡 佑真経歴
- 2005年智辯学園和歌山中学校・高等学校 卒業
- 2011年大阪大学医学部 卒業関西労災病院 初期研修医
- 2013年関西労災病院 皮膚科
- 2015年大阪みなと中央病院 形成外科
- 2016年大阪大学大学院医学系研究科皮膚科 特任研究員(形成外科診療にも従事)大阪国際がんセンター 腫瘍皮膚科
- 2018年大阪大学大学院医学系研究科皮膚科 特任助教
- 2020年大阪大学大学院医学系研究科皮膚科 病棟医長
- 2021年10月千里皮膚科 開院
資格・所属学会
- 日本専門医機構認定皮膚科専門医
- 難病指定医
- 日本皮膚科学会所属
- 日本形成外科学会所属
- 日本皮膚外科学会所属
- 日本皮膚悪性腫瘍学会所属
- 日本美容皮膚科学会所属
