頬の毛穴が縦に広がって見えたり、メイクをしても毛穴が目立ったりして、「これはたるみ毛穴なのだろうか?」と悩む方は少なくありません。
たるみ毛穴は年齢だけではなく、紫外線や乾燥、生活習慣など、さまざまな要因が重なって起こります。
そのため、正しい原因を知り、自分に合った対策を行うことが大切です。
この記事では、たるみ毛穴の改善方法について詳しく解説します。美容医療の治療法とセルフケア方法の両方を紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
たるみ毛穴とは
たるみ毛穴とは、肌のハリや弾力が低下することで、毛穴が下に引っ張られ、縦長に広がって見える状態のことです。
もともと毛穴は丸い形をしていますが、加齢や紫外線の影響などで肌がたるむと、その重みによって毛穴の形が変わってしまいます。
放置すると毛穴同士がつながり、さらに目立つ状態へ進行する可能性があります。
ここではたるみ毛穴の特徴や開き毛穴との違いなどについて見ていきましょう。
たるみ毛穴の特徴
たるみ毛穴は、毛穴が縦に伸びたしずくのような形になる点が特徴です。
特に頬のやや下側に集中しやすく、正面から見たときに目に入りやすい傾向があります。
また、肌全体にハリがなくなってくるため、毛穴だけでなくフェイスラインのゆるみも同時に感じやすくなります。
ファンデーションを塗ると毛穴に入り込んでムラになったり、時間が経つと毛穴落ちが目立ったりすることも少なくありません。
開き毛穴との違い
たるみ毛穴と混同されやすいのが、開き毛穴です。
開き毛穴は皮脂の過剰分泌が主な原因で、毛穴が丸く大きく開いて見える状態を指します。
一方、たるみ毛穴は皮脂よりも肌のたるみが原因で、縦に引き伸ばされているのが特徴です。
見分けるポイントとしては、頬を指で軽く持ち上げたときに毛穴が目立たなくなるかどうかです。
頬を指で持ち上げたときに目立たなくなる場合はたるみ毛穴、変化がない場合は開き毛穴の可能性があります。
たるみ毛穴は悪化すると帯状毛穴になる
たるみ毛穴をそのままにしていると、毛穴同士が次第につながり、帯のように見える『帯状毛穴』に進行することがあります。
これは毛穴と毛穴の間に細かい溝が生じ、線のように見える状態です。この段階まで進むと、日々のスキンケアだけで目立たなくするのは難しくなります。
そのため、たるみ毛穴に気づいた時点で保湿や紫外線対策などの基本的なケアを意識し、悪化を防ぐことが大切です。
たるみ毛穴の原因
たるみ毛穴の主な原因として、以下の4つが挙げられます。
- 肌の弾力やハリの低下
- 表情筋の衰え
- 紫外線によるダメージ
- 肌の乾燥
ここでは上記4つの原因についてそれぞれ解説します。
肌の弾力やハリの低下
たるみ毛穴の大きな原因の一つが、肌の弾力やハリの低下です。
肌のハリや弾力を維持するのに重要な役割を果たしているコラーゲンやエラスチンなどの成分が減少・変性することで、肌のハリや弾力の低下が起こります。
すると、肌全体が下にたるみやすくなり、毛穴も引き伸ばされて縦長に目立つようになるのです。
コラーゲンやエラスチンの減少・変性が起こる原因としては、紫外線・加齢・乾燥・不適切なスキンケアなどさまざまな要因が挙げられます。
表情筋の衰え
顔には多くの表情筋があり、皮膚や脂肪を内側から支える役割を担っていますが、これらの筋肉が衰えると肌のハリが失われます。
デスクワーク中心の生活や長時間マスクをつける習慣が続くと、表情筋を使う場面が減る傾向にあります。
使わない筋肉は衰えてしまうため、次第に肌を支える力が低下し、頬や口元が下がりやすくなるのです。
その結果、毛穴も下方向に引っ張られ、たるみ毛穴の原因になることがあります。
紫外線によるダメージ
紫外線によるダメージも、たるみ毛穴を進行させる大きな要因の一つです。
紫外線は肌の表面だけでなく、真皮まで届き、コラーゲンやエラスチンを変性・破壊します。
長年紫外線を浴び続けることで、肌のハリが低下し、たるみが進みやすくなるのです。たるみが悪化することにより、毛穴も重力に負けて縦に広がりやすくなります。
紫外線による影響はすぐに現れるものではなく、少しずつ蓄積されていくもののため、年間を通した紫外線対策が重要です。
肌の乾燥
肌の乾燥も、たるみ毛穴と深く関係しています。
肌が乾燥すると、肌内部の水分を保持する力が弱まり、肌のハリや弾力の低下が起きて、たるみ毛穴の発生につながることがあるのです。
エアコンの効いた室内で長時間過ごしたり、過剰なスキンケアで皮脂を落としすぎたりすることも、乾燥を招く原因になります。
ターンオーバーの乱れや食生活の乱れも肌の乾燥につながるため、日々の生活習慣全体を見直すことが大切です。
たるみ毛穴を改善する美容医療の治療法
たるみ毛穴を改善したい場合には、美容医療による治療が選択肢となります。
具体的な治療方法は以下の通りです。
- 医療ハイフ
- ダーマペン
- IPL(光治療)
- アドバテックスレーザー
- ピーリング
- エレクトロポレーション
- セラピューティック(ガウディスキン)
ここでは上記7つの治療法についてそれぞれ解説します。
医療ハイフ
医療ハイフ(HIFU)は、超音波のエネルギーを肌の奥に届け、内側から肌の引き締めを目指す治療法です。
皮膚の表面を傷つけることなく、たるみの原因となる部分に働きかけるのが特徴です。
肌の土台が引き締まることで、頬のたるみが目立ちにくくなり、結果として毛穴の広がりも気になりにくくなる効果が期待できます。
メスを使わない治療のため、ダウンタイムが比較的少ない点も特徴です。
ダーマペン
ダーマペンは、非常に細い針を使って肌に小さな穴を開け、肌が本来持つ自然治癒力を引き出す治療法です。
肌が刺激を受けることで、コラーゲンやエラスチンが増加し、ツヤ・ハリのある新しい肌に生まれ変わっていく効果が期待できます。
たるみ毛穴だけでなく、毛穴の開きや黒ずみ、シワ・シミ・くすみなど幅広い肌トラブルに対応できる点も特徴です。
さらに、針で開けた穴から薬剤を浸透させ、より高い美容効果を目指すことも可能です。
IPL(光治療)
IPL(光治療)は、特殊な光を肌に照射することで、肌のさまざまなお悩みを改善する治療法です。
光の照射によってメラニンやヘモグロビンにダメージを与えながら、コラーゲン生成を促すことで、さまざまな美容効果が期待できます。
たるみ毛穴だけでなく、シミやくすみ、赤ら顔など、複数の肌悩みに同時にアプローチできる点が特徴です。
基本的に複数回の施術が必要になりますが、回数を重ねることで変化を実感しやすくなります。
アドバテックスレーザー
アドバテックスレーザーは、589nmと1319nmの2波長を搭載したレーザー治療機で、肌の赤みや毛穴、たるみなど幅広い肌悩みに対応できる点が特徴です。
1319nmのレーザーは真皮層の深部まで届く波長で、コラーゲン生成を活性化させ、肌のハリ・弾力アップ、毛穴の引き締めなどの効果が期待できます。
また、アドバテックスレーザーは、ナノ秒単位で微細なパルスを連続照射する『ソフトパルシング技術』によって、痛みや熱感を軽減しています。
敏感肌の方やレーザー治療が初めての方でも、受けやすいレーザー治療といえるでしょう。
ピーリング
ピーリングは、薬剤を使って皮膚の余分な角質を除去し、肌のターンオーバーを促進する治療法です。
不要な角質が除去されることで、肌表面がなめらかになり、毛穴汚れや詰まりが目立ちにくくなります。
ピーリングは種類によって細かな効果が異なりますが、マッサージピールは真皮内のコラーゲン生成を促進するため、これによって毛穴が目立ちにくくなる効果が期待できます。
そのほかにも、肌のハリ・ツヤの改善、ニキビ跡の改善などの目的で使用されることの多い治療法です。
エレクトロポレーション・イオン導入
エレクトロポレーション・イオン導入は、微弱な電気の力を使って、美容成分を肌の奥まで届ける治療法です。
肌に潤いやハリを与える成分を補うことで、乾燥によるたるみや毛穴の目立ちを改善する効果が期待できます。薬剤ごとに効果が異なるため、肌の状態や肌悩みに適したものを提案してもらいましょう。
施術直後から効果を実感できる治療法ですが、2週間~1か月に1回の頻度で受けることで、健康的な肌の状態を維持できます。
セラピューティック(ガウディスキン)
セラピューティックは、医療機関専売のスキンケアシリーズ『ガウディスキン』を用いた、短期集中型肌質改善プログラムです。
ハイドロキノンを主成分とする美容液とレチノール配合美容液の併用により、肌のターンオーバーを促進します。これにより、肌のハリやニキビ跡を改善する効果が期待できます。
効果には個人差がありますが、7週間程度で肌質改善が目指せる点が大きなメリットです。
たるみ毛穴の悪化を防ぐセルフケア方法
たるみ毛穴の悪化を防ぐためには、以下のようなセルフケア方法を取り入れましょう。
- 紫外線対策を徹底する
- 保湿ケアを行う
- 丁寧にスキンケアを行う
- 栄養バランスの整った食事を摂る
- 質の良い睡眠をとる
- ストレスをため込まない
ここでは上記6つのセルフケア方法についてそれぞれ解説します。
紫外線対策を徹底する
紫外線はたるみ毛穴を進行させる大きな要因の一つのため、季節や天候に関係なく紫外線対策を徹底することが大切です。
外出する日はもちろん、室内で過ごす日も日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。
紫外線の強い時期は、日焼け止めに加えて帽子や日傘、サングラスを活用すると、より肌を守りやすくなります。
日焼け止めは汗や皮脂で落ちやすいため、一度塗って終わりではなく、2~3時間おきにこまめに塗り直すことも大切です。
保湿ケアを行う
肌の乾燥はたるみ毛穴を目立たせる原因になるため、保湿ケアをしっかり行いましょう。
特に洗顔後の肌は水分が失われやすいため、できるだけ早く保湿することが大切です。
化粧水で水分を補った後、乳液やクリームでフタをすることで、潤いを保ちやすくなります。乾燥しやすい方は、美容液やパックを取り入れるのもおすすめです。
ただし、長時間のパックは逆効果になることもあるため、使用方法は守りましょう。
丁寧にスキンケアを行う
たるみ毛穴を防ぐためには、スキンケアのやり方も重要です。
洗顔のしすぎやゴシゴシ擦る習慣は、肌への負担となり逆効果になることがあります。
洗顔料はしっかり泡立て、ぬるま湯でやさしく洗い流すことが大切です。タオルで拭くときも、押さえるように水分を取ると肌への刺激を抑えられます。
また、自己流のフェイシャルマッサージは控え、肌への摩擦・刺激を極力避ける意識を持ちましょう。
栄養バランスの整った食事を摂る
栄養が偏った食生活が続くと肌の調子も乱れやすくなるため、栄養バランスの整った食事を摂ることが大切です。
野菜や果物、たんぱく質をバランスよく摂ることを意識し、加工食品や甘いものは控えめにするとよいでしょう。
特に肌の健康に良いビタミンCやE、亜鉛などを豊富に含む食品は、積極的に取り入れるのがおすすめです。
どうしてもバランスが偏ってしまう場合は、不足しがちな栄養素をサプリメントで摂取するのも一つの方法です。
質の良い睡眠をとる
睡眠不足が続くと、肌の調子が乱れやすくなり、たるみ毛穴が目立ちやすくなることがあります。
質の良い睡眠をとり、肌の調子を整えましょう。
就寝前はスマートフォンの使用を控え、リラックスできる時間をつくると、入眠しやすくなります。
寝室の照明や室温・湿度の調整も質の良い睡眠につながるため、寝具も含めて睡眠環境を見直してみましょう。
ストレスをため込まない
ストレスは肌のコンディションに影響を与える要因の一つのため、なるべくため込まないようにすることが大切です。
適度に体を動かしたり、好きなことに集中する時間をつくったりすることで、ストレスを軽減しやすくなります。
人によってストレスを発散できる方法は異なるため、自分なりのリラックス方法を見つけることが大切です。
たるみ毛穴に関するよくある質問
たるみ毛穴に関するよくある質問をまとめました。
- たるみ毛穴はサプリメントで改善できる?
- たるみ毛穴は何歳頃から目立ち始める?
- たるみ毛穴のセルフチェック方法は?
ここでは上記3つの質問についてそれぞれ解説します。
たるみ毛穴はサプリメントで改善できる?
たるみ毛穴をサプリメントだけで改善することは難しいですが、肌を内側から支えるという点では、補助的な役割として有効です。
栄養バランスの乱れは肌のコンディションに影響するため、不足しがちな栄養素を補う手段としてサプリメントが役立ちます。
ただし、たるみ毛穴の改善には栄養バランスだけでなく、スキンケアや紫外線対策、睡眠の改善といったセルフケアも重要です。
生活習慣を整えたうえで、サプリメントでサポートする意識を持つことが大切です。
たるみ毛穴は何歳頃から目立ち始める?
たるみ毛穴が気になり始める時期には個人差がありますが、一般的には30代以降に目立ちやすくなる傾向があります。
これは、年齢とともに肌のハリや弾力が少しずつ低下していくためです。
ただし、紫外線対策をしていなかったり、睡眠不足や食生活の乱れが続いていたりすると、20代後半でも変化を感じることがあります。
年齢だけで判断せず、日頃から肌の状態を観察することが大切です。
たるみ毛穴のセルフチェック方法は?
鏡の前で頬の皮膚をやさしく持ち上げてみて、毛穴が目立たなくなる場合は、たるみ毛穴の可能性があります。
また、毛穴の形が丸ではなく、縦に伸びたように見える場合も注意が必要です。
毛穴同士がつながって見える場合は、肌の状態が悪化している可能性が高いため、早めに専門医に相談しましょう。
まとめ
たるみ毛穴は肌のハリや弾力の低下をはじめ、紫外線ダメージや乾燥、生活習慣の乱れなどが重なって目立ちやすくなります。
放置すると帯状毛穴へ進行することもあるため、早めに対策を行うことが重要です。
紫外線対策や保湿を中心とした丁寧なスキンケア、バランスの取れた食事や質の良い睡眠を意識することで、悪化を防ぎやすくなります。
セルフケアだけで改善が難しい場合は、美容医療の治療も検討してみましょう。
千里皮膚科では、たるみ毛穴をはじめとした幅広い肌悩みに対応しています。
患者様のお悩みや肌の状態に適した治療法の提案が可能なため、たるみ毛穴にお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。
監修医師紹介
院長
花岡 佑真
経歴
- 2005年智辯学園和歌山中学校・高等学校 卒業
- 2011年大阪大学医学部 卒業関西労災病院 初期研修医
- 2013年関西労災病院 皮膚科
- 2015年大阪みなと中央病院 形成外科
- 2016年大阪大学大学院医学系研究科皮膚科 特任研究員(形成外科診療にも従事)大阪国際がんセンター 腫瘍皮膚科
- 2018年大阪大学大学院医学系研究科皮膚科 特任助教
- 2020年大阪大学大学院医学系研究科皮膚科 病棟医長
- 2021年10月千里皮膚科 開院
資格・所属学会
- 日本専門医機構認定皮膚科専門医
- 難病指定医
- 日本皮膚科学会所属
- 日本形成外科学会所属
- 日本皮膚外科学会所属
- 日本皮膚悪性腫瘍学会所属
- 日本美容皮膚科学会所属
